パンドラの箱 2014 3 2

 アメリカは、結果的にパンドラの箱を開けてしまったのです。
歴史を振り返れば、アメリカの歴代政権は、
「強いアメリカ」を演出することによって、
結果的に、世界の平和を維持してきたのです。
 ところが、オバマ政権になってから、
意図的か、無意識か、「弱いアメリカ」を演出するようになったのです。
 たとえば、2013年9月10日のテレビ演説で、
オバマ大統領は、世界の警察官をやめると宣言しました。
 これで、反米国家に、
「もうアメリカの影に怯えなくてよい」という安心感を与え、
一方、同盟国は、好き勝手なことを始めています。
 財政問題で、軍事予算を削減しなければならないならば、
せめて、口先だけでも、強気なことを言ってほしかったのです。
 にもかかわらず、軍事予算も削減し、
口先も「弱いアメリカ」を演出するのでは、
誰でも、ため息をつきたくなります。
 こうしてパンドラの箱は開いた。
後世の歴史家は、そう言うでしょう。

川柳の日米関係 2014 1 4

 私は、1月3日になって気づいたのですが、
2013年12月22日の日本経済新聞Web版には、このような記事がありました。

「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」
 2013年を振り返る「世相川柳」に、こんな作品があった。
倍返しできない「甘ちゃん大統領」は、だれか。
オバマ米大統領らしい。
(引用、以上)
 2013年の人気テレビドラマ「半沢直樹」では、
主人公である半沢直樹が、
「倍返し」という「2倍の報復」を示唆するセリフを言うことによって、
強い相手に対して、抑止力を発揮するという場面がありました。
 このテレビドラマは、
いつの間にか、中国に「輸入」され、
中国においても、人気ドラマとなりました。
 事態は、深刻です。
このような川柳が、外交関係者によって作られたならば問題ありませんが、
日本の庶民が作ったとなると、事態は、深刻です。
 日本の有権者は、とっくの昔に、
オバマ大統領の本質を見抜いていることになります。
 これでは、日本政府の外交の選択肢が狭くなってしまいます。
日本の有権者が、オバマ大統領のことを、
「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」と見なしているならば、
安倍首相が取り得る選択肢も狭くなります。
下手なことをすれば、有権者からの突き上げがあるからです。
 日本の有権者が、
オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」と見なすのは、
仕方ないことかもしれません。
 オバマ政権は、シリア問題に関して、
迷走に次ぐ迷走で、挙句の果てには、
アメリカにとって宿敵であるはずのロシアから、
助け舟を出してもらうような状態でした。
 温厚な日本人が、オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」だと思っているならば、
当然、中国では、多くの人民が、そう思っているでしょう。





























































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